住宅用太陽光発電の補助金が終了すると設置するのに損ではないのですか?
公開日:2013/11/06 | 最終更新日:2021/09/14 | カテゴリ:補助金について

住宅用太陽光発電の補助金が終了することにより、特に平成26年度以降に設置を検討されていた方は、
『どうして?』
『やっぱりやめようかな。。。』
と思われた方も多いことでしょう。もちろん直接的な補助がなくなるわけですから、損したような気持ちになるかもしれませんが、相対的に見ると設置費用の下げ幅の方が大きいため、補助金がなくなっても安くなる可能性が高いです。
補助金がなくなったのは設置費用が下がっているから
そもそも、補助金交付の目的は、、、
「地球温暖化防止を目的に、太陽光発電の導入目標を達成するため及びその後の太陽光発電の大量導入を可能とするため、住宅用太陽光発電システムの価格低下を促しつつ市場の拡大を図ること」
(出典:J-PEC(太陽光発電普及協会))
太陽光発電の普及を促進させるためには、価格を低下させる必要があり、そのために補助金を交付しています。
現在の補助金制度は、設置費用の低いほうが、補助金を多くもらえる仕組みになっています。当然ユーザーは安い方に流れるため、施工販売会社やメーカーは価格を下げる努力をしなければならず、相対的にコストが下がる仕組みとなっています。
このような仕組みも手伝い、太陽光発電システムの導入費用は低下しています。平成25年度内には全体平均で1kWあたり40万円以下となることも予測されています。平成23年末の平均価格がkW/51.7万円。2年間で10万円程度下がっています。
平成26年度以降もこの傾向は続くと見られています。それでは実際にどのくらいの差がつくのでしょうか。平成24年度と25年度のシステム価格を比較することで平成26年度の設置費用が見えてきます。
平成24年(4月~6月)の設置費用 | 平成25年(4月~6月)の設置費用 | |
---|---|---|
全体 | kW/496,000円 | kW/432,000円 |
補助金額 | kW/30,000円 | kW/15,000円 |
実質の負担額 | kW/466,000円 | kW/417,000円 |
5kW設置時 | 2,330,000円 | 2,085,000円 |
価格の差 | – | 平成25年度の方が 245,000円安い |
※補助金額は各年度の補助金交付要件に基づき算出。自治体毎の補助金は含まず。
平成24年度(4~6月)と平成25年(4月~6月)の全体平均を比較するとkWあたり64,000円下落しています。図のように、5kWを設置した場合、25年度の方が245,000円安い結果となりました。
あくまで仮定の話しにはなりますが、平成26年度もkWあたり6万円程度下がった場合、5kWの設置費用は30万円ほど下がることになります。
平成25年度の5kWの補助金は最大で75,000円。補助金がなくなったとしても差し引き20万円以上は安く設置できる計算になります。6万円も下がるかは分かりませんが、kW/15,000円以上下がれば25年度よりも損ということにはなりません。
また、自治体によっては来年度以降も補助金が継続されるため、住んでいる場所によってはさらに安く設置できることになります。
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ただし、買取価格も下がる可能性が高い
初期コストの面では補助金が下がることによる影響はないと考えてもよいでしょう。ただ、買取価格が下がることもほぼ間違いのない状況です。買取価格が下がると初期費用の回収面で差が生まれます。
平成24年度を含めた当初三年間は優遇されることが決まっているため、大幅な下落は考えにくいですが、調達価格等算定委員会の委員長が『半年に一回の価格見直し』についても言及していますし、価格が決まるまでは何ともいえない状況です。
また、消費税増税による影響も考慮しなければなりません。一概にどちらが有利ともいえませんが、来年度の買取価格はまだ分からないため、不安に思われる場合は早めに設置するのが良い選択ではないでしょうか。
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監修

エコ発事務局 太陽光アドバイザー
曽山
『誠実、スピーディーな応対』をモットーに日々エコ発を運営しています。 お客様への応対だけでなく全国に数百ある提携業者様とのやり取りをはじめ、購入者様へのキャンペーン企画やウェブサイトの改善など、皆様のお役に立てるよう日々業務に取り組んでいます。 卒FIT後の太陽光発電の活用方法など、お困りごとがございましたら、お問い合わせにてお気軽にご相談下さい。
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