蓄電池にメンテナンスは必要ですか?
蓄電池にメンテナンスは必要ですか?
リチウムイオン蓄電池であれば、基本的にはメンテナンスをする必要はありません。
蓄電池は外装が堅牢な金属部材で覆われており、屋外に設置しても雨水や粉塵など外部環境の影響を受けないように設計されています。加えて、メーカーの指定する設置基準どおりに設置していれば、放熱も問題なくできるような構造設計になっているので、過熱状態になったりすることもありません。
また、蓄電池の内部的な面でも、蓄電池の充放電の切り替えや設定はバッテリーマネジメントシステム(BMS)という内部プログラムで行っているため制御は自動です。
そのため、太陽光発電のように太陽光パネルのガラス面の汚れや雑草の影によって、発電量が低下しないようメンテナンスが必須になるといった心配はありません。普段の生活で蓄電池を利用している中では、基本的にメンテナンスはほとんど必要ないといえます。
仮にメンテナンスをする作業を挙げるとすれば、フィルターや通風口にたまってしまったゴミやホコリ、落ち葉などを掃除してあげる程度です。
また、蓄電池メーカーによってはクラウド対応している機種もあり、遠隔地からインターネット経由で常時異常がないか監視してくれるサービスを提供しているところもあります。
このように、リチウムイオン蓄電池は定常的なメンテナンスの必要がなく、安心して運用を行えるようになっています。
10年を目安に交換や修理を検討しよう
ただし、1点だけ心に留めておくべきことがあります。それは、使用開始後10年を目安に交換や修理メンテナンスが必要であるということです。
蓄電池は、使用している間に年月が経るごとに劣化が進み、最大容量が減少していきます。また、蓄電池の構成部材であるパワーコンディショナやコンデンサやダイオードなどの電子部品も、ちょうど10年ほどで寿命を迎えるタイミングです。
そのため、蓄電池の充放電状況や稼働状況に異常があれば、修理交換のメンテナンス対応を検討しましょう。メーカーにもよりますが、保証期間が10年もしくは15年で設定されています。
メーカー保証期間内に、定められた容量よりも減少していれば交換対応となり、費用も無償です。
もちろん、10年経過して必ず交換や修理メンテナンスの対応が必要というわけではなく、利用可能な状態であればそのまま使用を続けても問題ありません。
ただ、最大容量が減少してしまうので、蓄電池の利用効率が下がり経済的なメリットも低減します。使用状況をモニターやリモコン等で確認をして、異常がないか把握するようにしておきましょう。
メンテナンスを心がける必要があるもの
一方で、リチウムイオン蓄電池以外の、ベント型鉛蓄電池やニッケル水素電池を利用する場合には、メンテナンスを心がける必要があります。
ベント型鉛蓄電池では電解液への精製水の補給、ニッケル水素電池ではメモリー効果を解消するために、定期的にリフレッシュを行わなければなりません。
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公開日:2019/10/15 | カテゴリ:蓄電池の運用と保守に関して