蓄電池の導入で買取価格がさがりますか?
蓄電池の導入で買取価格がさがりますか?
2019年度から蓄電池を導入しても買取価格は変わりません。
これまでは蓄電池を導入すると買取方式が余剰買取ではなくダブル発電へ変更となり、買取価格が余剰買取から数円下がるように設定されていました。
しかし2019年度からはダブル発電でも余剰買取の買取価格が変わらず、出力制御対応機器の設置技のないエリアは24円、設置義務のあるエリアは26円と同じ価格となっています。
ダブル発電とは、蓄電池やエネファームと言った発電能力を持った創エネ機器と太陽光発電を同時に利用して売電量を増やす発電方式のこと。
この売電量を増やすことを押し上げ効果といい、蓄電池によっては押し上げ効果のないものもあります。
またメーカーに寄っては蓄電池の設定で押し上げ効果のありなしを変更することが可能ですが、その場合は買取方式はダブル発電ではなく余剰買取となるのです。
ダブル発電では、夜間の安価な電力を蓄電池へ充電しておいて、翌日の日中に自家消費として利用します。
こうすると、日中の太陽光発電で発電した電力が自家消費に使われずに済み、結果として売電料が増えることになるのです。
押上効果のない蓄電池の場合は、太陽光発電が発電している間は蓄電池からの放電をしないように制御されるため、売電料は増えません。
このような売電料が増加する効果を加味して、ダブル発電の価格は余剰買取よりも安い価格となっていたのです。
2017年度では3円/kWh、2018年度は1円/kWhの価格差が出るように設定されていました。
ちなみに10kWh以上の太陽光発電と創エネ機器を併設したとしても、ダブル発電に分類されず全量買取となります。
買取方式 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | |
---|---|---|---|---|
余剰買取 | 出力制御対応機器 の設置義務なし |
28円/kWh | 26円/kWh | 24円/kWh |
出力生後対応機器 の設置義務なし |
30円/kWh | 28円/kWh | 26円/kWh | |
ダブル発電 | 出力制御対応機器 の設置義務なし |
25円/kWh | 25円/kWh | 24円/kWh |
出力制御対応機器 の設置義務あり |
27円/kWh | 27円/kWh | 26円/kWh |
買取価格が下がらなくなったことで、売電量の増えるダブル発電のメリットが大きくなっているのです。
蓄電池の導入を検討しているのであれば、ダブル発電も視野に入れておきましょう。
また2019年~2020年の間は卒FITとFIT制度終了という太陽光発電の転換期を迎えるタイミングで、新電力会社を含めてさまざまな料金体系の買取プランが出てくることが予想されます。
卒FITとFIT制度終了についてはこちら
卒FITの対策ポイント!太陽光発電の設置時期で変わる?買取価格はどうなる?その中で、太陽光発電と蓄電池を併設している物件の買取価格に対して、プレミアムを上乗せするプランを設定してくる可能性もないとは言えません。
実際にNTTスマイルエナジーがパナソニックと共同で提供するエネPlusでは「エコめがね卒FIT Plus」を契約した上で、パナソニック製の太陽光発電+エコキュートを購入したユーザーにキャンペーンを行っていました。
その内容が上記2点を購入・契約すれば13円/kWh、さらに蓄電池を購入したユーザーは16円/kWhというプランを期間限定で導入予定と発表があったのです。
今後も蓄電池の設置で有利に買取プランが出てくる可能性があるので、最新情報をウォッチしながら、少しでもお得になる電力会社・プランで売電を実施できるように準備を進めておきましょう。
家庭用・産業用蓄電池の
無料一括見積もり

公開日:2019/11/05 | カテゴリ:蓄電池と太陽光発電