【要注目】これからはソーラーフロンティアの時代?!太陽光発電の性能に迫る!
公開日:2021/07/12 | 最終更新日:2022/01/13

今回はソーラーフロンティアのCIS(化合物系)の太陽光発電システムを紹介していきます。
今回の記事のポイントです。
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目次
ソーラーフロンティアという会社
ソーラーフロンティアは、まだ一般的には聞き慣れない会社のため、国外のメーカーと思われがちですが、日本の太陽光パネル等の製造・販売を行っている会社です。
昭和シェル石油から全額出資を受けている、昭和シェルの子会社という位置づけです。
元々は昭和シェルソーラーという会社名でしたが、2011年から現在のソーラーフロンティアという会社名になっています。
宮崎県にある工場で生産を一括で行っています。
住宅用および産業用ともに独自のCISパネルが人気も高く、実発電量に定評があるソーラーフロンティアの太陽光パネルを紹介していきます。
ソーラーフロンティアの太陽光モジュールの特長
CISモジュールは、主成分に銅(Copper)・インジウム(Indium)・セレン(Selenium)を使用。3つの頭文字をとりCISと呼ばれています。
そんなソーラーフロンティアの太陽光の特長は3つ。
「熱に強い・影に強い・実発電量が高い」です。
それでは順番に特長をみていきましょう。
熱に強い
ソーラーフロンティアのCISモジュールの1つ目の特長は「熱に強いこと」です。
一般的な結晶系のモジュールは特に、モジュール表面温度が高くなるにつれ、発電効率が落ちる性質があります。
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(出典:ソーラーフロンティア株式会社「「実発電量」が高いCIS太陽光電池」)
日照時間が長い夏は、太陽光モジュールの表面温度が高温になり、発電出力が落ちます。
これはCISモジュールも例外ではありませんが、その発電の低下率が緩やかです。
真夏の晴天時、屋根の上のモジュール表面温度は約80℃に達します。CIS太陽電池は、結晶シリコン系に比べて温度係数が小さいため、高温時の出力ロスを小さく抑えられます。
このため、夏に発電量を稼ぐことができます。
影に強い
2つ目は「結晶系モジュールに比べて影の影響を受けにくい」ことです。
太陽光モジュールは、太陽の光を受けて発電をします。
しかし、1枚の太陽光モジュールに対して影が一部でもかかってしまうと、1枚の発電量全部が大幅にダウンしてしまうのが、結晶系モジュールのデメリットです。
それに対して、CISモジュールは発電方式が異っているため、一部に影ができても発電量の低下は影になった部分だけの低下で済みます。
具体的なイメージはこちらの図です。
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(出典:ソーラーフロンティア株式会社「「実発電量」が高いCIS太陽光電池」)
化合物のCISモジュールは、素子の特性によって影の影響を受けにくく、発電量が落ちにくい特性があります。
このため、家の目の前に電柱があったり、大きな木がある場合などの影の影響を受けやすい場所には最適なモジュールです。
実発電量が高い
ソーラーフロンティアのモジュールの特長の3つ目は、カタログ値より発電量が高いというポイントです。
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(出典:ソーラーフロンティア株式会社「「実発電量」が高いCIS太陽光電池」)
一般的な結晶系モジュールは、初期値に対して徐々に劣化に向かいますが、CISモジュールは、太陽光に当たると初期値に対して出力が上がるという特長があります。
これは、ソーラーフロンティアの社内曝露試験の結果でも実証されており、出荷時より発電量が多いモジュールということになります。
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(出典:一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会 カタラボ事務局「カタらボ」)
また実発電量は、ソーラーフロンティアのシミュレーションで行った結果に対しても現れています。
ただし、ここまでは結晶系パネルとの比較で優れている点をあげてきました。
反対にCISモジュールの方が不得意な点は、「モジュールの重量」と「1枚あたりの発電効率」です。
1枚あたりの重量は結晶系モジュールの10~15kgに対して、18.5kg(SKF190-S)と2~3割程重いです。
そしてJIS規格内での発電量も、主力メーカーの単結晶モジュールが約250Wに対して、ソーラーフロンティアのラインナップは190W・185Wです。
そのため、ソーラーフロンティアのモジュールに向いている設置場所は、「設置面積が広い・影がかかる可能性がある」場所となります。
屋根面積が少ない家だと、屋根面積に対して積載できる容量が少なくなりますが、影の影響やコスト、屋根の大きさを考慮してどちらが良いか工事業者に相談しましょう。
価格
ソーラーフロンティアの太陽光モジュール、パワコンの定価がこちらです。
- CISモジュール・190Wタイプ(SKF190-S):81,510円(税込)
- CISモジュール・185Wタイプ(SKF185-S):77,330円(税込)
- 屋内用 5.5kWパワコン(KPK-A55-SS-HA):404,800円(税込)
- 屋外用 5.5kWパワコン(KPK-A56-J4-SS-HA):495,000円(税込)※マルチ
- ハイブリッド型パワコン(KP55S3-HY-3A/4A):オープン価格 ※マルチ
一般的な結晶系モジュールは1枚あたり定価で10万円を超えてきますが、ソーラーフロンティアのモジュールは税込でも10万円以下とコストが魅力です。
国内生産の高品質
ソーラーフロンティアは、品質にもこだわっており耐久性試験を厳しい条件で実施しています。
荷重試験・降雹試験・衝撃試験・風雨試験・暴露試験などの認証試験以外の、独自の試験も行い耐久性を検証しています。
セルの素材から全ての部品を国内生産のものを使用しており、国産モジュールにこだわりを感じます。
保証内容
ソーラーフロンティアは、太陽光発電システムとしての保証内容も充実しています。
モジュールおよびパワコンの保証内容は、次の通りです。
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(出典:一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会 カタラボ事務局「カタらボ」)
モジュールの出力保証は最初の10年で実質85.5%、10~20年までは実質76%が保証値です。
なお製品によって10年で81%、10~20年までで72%の商品もありますので、保証値はしっかり確認しましょう。
- モジュール出力保証:20年(モジュール公証最大出力に対する発電量の保証)
- モジュール機器保証:無償10年・有償15年(モジュールの故障への保証)
そしてソーラーフロンティアでは、保証の条件としてメーカーによる無料の定期点検を、1・5・9年目に必須としている点は珍しい点です。
また、パワコンを含む周辺機器の機器瑕疵保証については、
- 機器瑕疵保証:無償10年・有償15年
となっています。(保証開始日から10年間・または15年間)
延長保証の保証金額は、パワコンのkW数に応じて設定されていますが、細かい保証金額は、公表されておらず販売店に問い合わせが必要です。
いずれにしても、パワコンを主に10年超えてからの故障リスクが心配なため、有償の延長保証プランに加入して頂くことことをおすすめします。
蓄電池やHEMSとの連携
ソーラーフロンティアでも蓄電池やHEMSがラインナップとして用意されています。
蓄電池はオムロン製の屋内用蓄電池を採用しています。
容量は6.5kWhとなっており、屋内設置であることから世界最軽量クラスで設置場所をできるだけ取らないタイプになっています。
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(出典:一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会 カタラボ事務局「カタらボ」)
また、太陽光のパワコンでありながら、蓄電池との制御も1台でできるパワコンが「ハイブリッド・パワコン」です。
こちらのハイブリッドパワコンは、蓄電池とのセットになり、太陽光と蓄電池を同時にセットで購入される方におすすめです。
そしてHEMSは、電力使用量を見える等の基本的機能以外に、家庭のテレビで動画配信などが楽しめるタイプになっています。
まとめ
ここまでソーラーフロンティアの太陽光発電システムを中心とした製品を紹介してきました。
冒頭で紹介した結論に少し補足を入れて、もう一度みてみましょう。
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以上がソーラーフロンティアのCISモジュールを中心とした紹介になります。