50kW未満の低圧連係で太陽光発電システムを設置するメリットを教えてください
公開日:2013/06/13 | | カテゴリ:投資用土地付き分譲太陽光発電に関して
50kW未満の低圧連係で太陽光発電システムを設置するメリットは、高圧連係で設置するよりも初期コスト・ランニングコストを低く抑えられることです。
49.9kWと50kWの設備を比較した場合、初期コストで100万円~200万円の差がついてしまいます。また、維持管理のランニングコストとして主任技術者への委託費用、年間数十万円が必要となります。50kW以上の高圧連係で設置を希望する場合、80kW~90kW程度の容量を設置しないと、20年間の収益が低圧連係49.9kWを下回ってしまう可能性があります。
それでは。50kW以上の太陽光発電システムを設置する場合に必要な機器・手続きを詳しく見ていきましょう。
50kW以上の高圧連係に必要な費用
- キュービクル(100kWで100万円~150万円)
- 主任技術者の選任、または委託(年間50万円~70万円程度)
- 電力会社との接続協議(検討費用として21万円)
- 保安規定の届出
キュービクル(高圧受電設備)は高圧連係に必要な機器ですが、出力量に応じて100万~500万円程度の費用がかかります。ほかにも主任技術者への固定費用、電力会社との接続検討必要に21万円の費用が発生します。保安規定の届出は、高圧または、特別高圧の変電設備・蓄電設備を設置する場合には所轄消防署への設置届出が必要になります。
50kW未満の低圧連係で設置すると、これらの費用、手続きが不要となるため、時間と費用の面でメリットがあります。
50kW未満と50kW以上の手続きの違い
※50kW未満の電気工作物を一般用電気工作物、50kW以上の電気工作物を自家用電気工作物と規定しています。電気工作物とは、発電・変電・送電・配電または電気使用のために設置する機械・器具・ダム・水路・貯水池・電線路その他の工作物のことを指します。ここではもちろん太陽光発電システムのことですね。
電気工作物 太陽光発電部分の
工事計画工事計画 使用前検査 使用開始届 主任技術者 保安規定 届出先 一般用 50kW未満(※2) 不要 不要 不要 不要 不要 不要 自家用 50kW未満(※3) 不要 不要 不要 外部委託承認 届出 経済産業省
産業保安監督部50kW以上
500kW未満不要 不要 不要 外部委託承認 届出 経済産業省
産業保安監督部500kW以上
1000kW未満不要 不要 不要(※1) 外部委託承認 届出 経済産業省
産業保安監督部1000kW以上
2000kW未満不要 不要 不要(※1) 選任 届出 経済産業省
産業保安監督部2000kW以上 届出 実施 不要(※1) 選任 届出 経済産業省
産業保安監督部※1出力500kW以上の電気工作物を譲渡、借用する場合には、使用開始届が必要。
※2低圧連系の50kW未満、もしくは独立型システムの50kW未満が該当する。
※3高圧受電・連系での、50kW未満は自家用電気工作物
こちらの表はJPEA(太陽光発電協会)の資料を引用しています。50kW未満の一般用の部分は全ての項目で「不要」となっています。50kW以上になってくると設置容量に比例して必要な届出が増えていきます。手続きの面でも低圧連係で設置するメリットはありますね。
50kWの設備ってどのくらいあるの?
では、実際に50kW未満の設備がどのくらい設置されているのか見ていきましょう。経済産業省 資源エネルギー庁「調達価格等算定委員会」の資料を参考にしています。
20年間の全量買取対象のラインとなる10kWを超えた容量での設置件数が多いです。高圧連係のラインとなる48kW、49kWあたりでも、少しだけ他のグラフより数字が伸びています。
設置容量は予算、土地の面積、使用するパネル、施工業者など、総合的な判断が必要になります。低圧連係(50kW未満)と高圧連係(50kW以上)それぞれのメリット・デメリットをしっかりと考慮するようにしましょう。
監修
エコ発事務局 太陽光アドバイザー
曽山
『誠実、スピーディーな応対』をモットーに日々エコ発を運営しています。 お客様への応対だけでなく全国に数百ある提携業者様とのやり取りをはじめ、購入者様へのキャンペーン企画やウェブサイトの改善など、皆様のお役に立てるよう日々業務に取り組んでいます。 卒FIT後の太陽光発電の活用方法など、お困りごとがございましたら、お問い合わせにてお気軽にご相談下さい。
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