太陽光発電を設置するまでの具体的な流れ
公開日:2013/03/25 | 最終更新日:2025/02/10

太陽光発電システムの導入は、見積もり、工事、補助金の受け取りなど、時間と手間がかかります。
ここでは太陽光発電システムの設置を考えてから売電を開始するまでの大まかな流れを分かりやすくご紹介しています。
実際に設置する際にぜひお役立てください。
目次
太陽光発電の下調べをする
太陽光発電システムを設置するためには、まずは必ず太陽光発電の一般的な知識を身につけることをオススメしています。
ただ漠然と日中は発電した電力を使えるからその分だけ電気代が浮くというイメージで話を進めてしまうと、取り返しのつかない事態を招くことにも繋がります。
太陽光発電の何たるかを理解しておくと業者とのやり取りもスムーズに進みやすいです。
具体的には以下のような方法で情報収集を行っておきましょう。
- インターネットで太陽光発電についての記事で上位に来ているものをひたすら見る
- 実際に設置した人に話を聞く
- 太陽光メーカーのカタログを見てみる
インターネットを見る
インターネット上の記事となると信憑性が気になるところでしょうが、検索をかけた一番上の記事はその順位にいるだけの価値がある正しい内容が載っています。
メーカーや企業が取り扱っている記事も多数ありますし、複数見てみても中身に大差がないことに気づけるのではないでしょうか。
専門的なことは取り入れる必要はないので、自分で取捨選択出来るのも強みです。
実際に設置した人に話を聞く
あとは実際に設置した人に話を聞くのもひとつの手でしょう。
最近はどの地域においても太陽光発電を屋根上に載せている家庭は非常に増えています。
知り合いや親戚の中で太陽光発電を実際に使っている方に、実際に設置してみてどうなのか、設置の際に手間取ったところはどこなのかを聞くことは非常に大事なことです。
太陽光メーカーのカタログを見てみる
太陽光メーカーの色んなカタログを見てみることで、どこを重要視すれば良いかが透けて見えてきます。
資料は増えてしまいますが、本格的に話を進めていく際に施工業者とのやり取りの中でそれを用いて説明することも出来ますので、伝えたいことを伝えるための一種のツールとしても利用出来ます。
ここまでやってようやくスタート地点となります。
自宅の屋根について調べる
まずは自宅の屋根を調査することから始まります。
注文住宅であっても建売住宅であっても、その家の間取り図や設計図をお持ちになっていると思います。
屋根の面積や形状、太陽光発電の発電量に大きな影響を及ぼす方位や傾斜角度など、そもそも設置に向くかどうかを先んじて調べておきます。
また、周りに屋根が影になってしまうような建物や樹木などがないかもチェックしておきましょう。
年間の電気の使用量を調べる
次に1年間でどれくらいの電気を使用しているかを調べます。
時期によって大きく異なる部分ですが、とりあえず金額だけ出して平均値を割り出しておくだけでも全然違います。
発電量自体も天候に左右されてしまうものなので、はっきりとこの時期にはこれくらいの量の電気を作り出せるとは断定出来ないものです。
この電気使用量が屋根に載せる太陽光発電システムの容量を決定する大きな指標となります。
発電量をシミュレーションしておく
太陽光モジュールを販売しているメーカーには発電量をシミュレーション出来るホームページを取り扱っているところもあります。
年間でどれだけ電気代を削減出来るかも併せて提示してくれるので、設置前には必ず1回はやっておきましょう。
例えば京セラが提供しているホームページでは、地域や容量、屋根の方角まで細かく設定出来るので、かなり具体的な数値を出すことが出来ます。
資金調達を考えておく
太陽光発電システムを導入するとなると決して安い金額ではありません。
ソーラーローンや補助金などといった様々な支援策があるほどです。
融資を受ける場合でも補助金を利用する場合でも住んでいる地域によって大きな違いがあります。
太陽光発電の設置にどれくらいの予算を用意出来るのかはしっかりと算出しておきましょう。
場所・設置時期を決める
おおまかな太陽光発電の容量の規模を決定したところで、次にパワコンや蓄電池を併せて設置するのであればその双方の場所を確保しておきましょう。
時期によっても施行までに掛かる時間や工事期間にばらつきがあるので、この辺りも考慮しておくとスムーズに進みやすいです。
見積もりを依頼する
施工会社を選んで見積もりをしてもらいましょう。見積もりをしたからといって必ずその業者に頼まなければならないということではありません。
設置業者は、日射量はもちろんのこと屋根の方位、形状、屋根材などを元に見積りを作成します。
屋根の上に登っての調査、もしくはドローンを使用しての調査となるのである程度の時間がかかりますが、業者によって金額が異なる部分なので面倒がらずに複数の業者から『相見積り』をとることをオススメします。
設置決定
複数の業者から見積りをとって設置をお願いする施工業者が決定したら、いよいよ本格的な話し合いとなります。
商談時に主に注意すべき点は以下の通りです。
- 親身になって話を聞いてくれるか
- メリットやデメリットを掲示してくれるか
- わからないことに対しての説明が出来るかどうか
- 購入者がやらなければならない手続きを詳しく教えてくれるか
- 補助金等の費用に掛かる部分のサポートをしてくれるか
- 設置の際にトラブルが起きた場合の対応はどうか
- 施工内容や施行の際の懸念点を詳しく説明出来るかどうか
挙げればきりがないですが、最低でもこれくらいは必ず聞いておきたいところでしょう。
どの質問に対しても説明がすらすら出てこない、はっきりと断言してくれないなどであれば施工業者の変更も考えるべきだと思います。
また、契約を書面で交わす際にも気を付けておきたいポイントがあります。
- 見積もりは具体的な内訳がしっかりと記載されてあるかどうか
- 見積書に会社名・担当者名・日付が記載され捺印までされてあるか
- 現地調査を行った際に作成した設計図面が添付されてあるか
- クーリングオフ制度の説明があるかどうか
- 契約をしつこく迫ってこないか
- メーカーが認定する施行IDを取得しているか
相手の会社を信頼していないようで、契約時に詳しく聞きすぎるのも憚られるかもしれませんが、こういう質問をしたとしても嫌な顔ひとつせずに説明してくれるのも優良業者かどうかを見極めるひとつのポイントとなります。
太陽光発電システム導入決める最後のやり取りとなるので、わからないことや疑問に思うことがないようにしておきましょう。
設置までの流れ
施行工事には太陽電池モジュールを取り付ける機器設置工事と電気配線を行う工事との主に2つに分けられます。
- 太陽電池モジュールを設置するための架台取り付け
- 架台の上に太陽電池モジュールを取り付ける
- パワコンを取り付ける
- 発電量などを可視化するモニターの設置
- 売電量や買電量を計る電力量計の取り付け
さまざまな機器を取り付けた後にこれらの電気配線工事を行います。
最後に機器の取り扱いの説明を受けて設置工事が完了となります。
電力供給契約を結ぶ
余った電力を売り、不足した電力を買うためには新たに電力会社との電力供給契約を結ぶ必要があります。
設置業者の立ち会いのもと、太陽光発電システムが正常に運転しているかの確認を行いましょう。
問題が無ければ所轄官庁への届け出を持ってようやく太陽光発電システムの運転が開始となります。
運転開始以降~
待ちに待った売電生活がスタートします。
家庭用の太陽光発電システムは余剰売電のみとなるので、電力契約を新たに結ぶ際に夜間の電力が安くなるプランに加入することで電気料金を大幅に削減することも出来ます。
もし「急激に発電量が減った」「なにか動作がおかしい」などの異常に気づいたときはすぐに設置業者に連絡しましょう!