パワーコンディショナーにトラブル?修理の前に確認したいポイント
公開日:2024/06/03 | | カテゴリ:太陽光発電の基礎知識

パワコンの交換時期の目安は一般的に10~15年程度と言われています。
完璧な使用方法、整った設置環境というのは難しいので広く一般的な定期的なメンテナンスを行った中での寿命はおおよそこれくらいという認識を持っておいて大丈夫です。
ただ、パワコンは太陽光パネルで発電した電力を家庭用に変換して家電に利用出来るようにしているその性質上、他の電化製品とは違って故障やトラブルによる影響が非常に大きいとされています。
今回はパワコンの設置によって起きやすいトラブルや故障かどうかの確認方法、修理に出す前に確かめたいポイントなどを説明していきます。
目次
パワコンが完全に故障したらどうなるか?

まずはメンテナンスを怠ったせいでパワコンが完全に故障してしまった場合に起きる損失を紹介しておきます。
- 交換にかなりの時間がかかる
- パワコンが使えない時期は発電ロスが発生する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
交換にかなりの時間がかかる
通常であればパワコンが故障した際は以下のような一連の流れがあります。
- 問い合わせ
- 申し込み・日程調整
- 訪問当日
問い合わせをしてから翌日に日程を組めれば良いですが、一般的には1~2週間ほど掛かると言われており、通常の故障対応だと交換までに数ヶ月から半年近くかかる場合もあるほどです。
年間で100件近くの太陽光発電事業会社が倒産している昨今は、使用した年数次第では購入先の会社が既に廃業でどこに連絡すれば良いかわからないということにも繋がりかねません。
メンテナンスを定期的にやっていれば、交換時期や修理目安等を細かく判断出来るものの、完全に故障してしまってから動く場合であればその際の手間や時間はより多くかかってしまいます。
パワコンが使えない時期は発電ロスが発生する
完全に故障しているとなれば、当然交換や修理を行うまでの期間は発電ロスが起きてしまいます。
その期間は太陽光パネルで発電した電力が全て無駄になってしまいますが、蓄電池と組み合わせて出来るだけ買電を避けて生活していた方は、大きな損失となってしまいます。
電気が使えないだけではなく、導入した太陽光パネルや蓄電池の設置費用を考えればわずか数十万円程度のパワコンが使えないだけで受ける損害は計り知れません。
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主なパワコンのトラブルと確認したいポイント

パワコンが故障してしまった場合の不利益を理解したところで、次にパワコンのトラブルについて紹介していきます。
パワコンは施工不良の故障を除けば、突然故障するものでもありません。
いくつかの原因が重なって初めて完全に使えなくなるので、以下の問題を発見出来れば故障を未然に防ぐことが出来ます。
- 発電量が以前と比べて低下している
- エラーコードの表示
- 変な匂いがする
- 音が大きくなった
- たまに運転を停止することがある
- 異常に発熱している
それぞれ見ていきましょう。
発電量の低下
普段から発電量を確認している家庭であれば、ここで初めて異変を感じることが多いことでしょう。
通常通りの利用は出来ますが、部品の消耗による影響が考えられるのでこれが数日続いているのにそのまま放置してしまうと、やはり故障につながるトラブルになっていきます。
こまめに発電量はチェックするようにしましょう。
エラーコードの表示
エラーコードが表示されているとパワコンとしての機能も停止していると思われがちですが、実はそうとも限りません。
メーカーによって様々なエラーコードがありますが、停電用のコンセントが過負荷になっている場合やブレーカーがオフになっているだけの場合など様々で、エラーコードが表示されていても原因の特定を早期に出来ればすぐに利用を再開することも出来ます。
ただ、内部の問題によるエラーの場合はやはり修理や点検を行わないと完全な故障に繋がってくるので、一度でもエラーコードを吐いたことがあるパワコンであればメンテナンスをオススメします。
変な匂いがする
内部の部品がショートして断線等をしてしまうと、パワコンから焼けたような変な匂いがします。
システムに影響がない部分が問題となっている場合はそのまま利用出来てしまいますが、そもそもパワコン自体が熱に弱いので、部品のショートは多々ありますが、パワコンは外に設置することも多いので近づくまでは異臭に気づかない場合も。
放って置くと当然さらなる故障に繋がっていき、核となる部品が完全に壊れてしまったので修理すら出来ないという事案も発生するほどです。
音が大きくなった
以前にも増して音が大きいと感じると、内部のモーター等が故障している場合があります。
パワコンからキュルキュルという音やブーンという音が聞こえてくると、大体は整備が必要となっている状況です。
屋外モデルであれば排熱ファンが回ることで音を出していますが、この音の大きさが一定ではない状態でも同じく故障の可能性が否定出来ません。
たまに運転が停止することがある
天候の変化や日の入り時、停電などで自立運転が停止する以外でパワコンが動作していない場合も注意が必要です。
施工不良の場合でも日中に自動運転が停止することもあるので、どちらにせよ通常なら使用出来る時間帯に運転していない場合は、一度点検してみるのが望ましいです。
電源から落ちている場合は機器に何らかの問題を抱えていることでしょう。
コンセントを抜き差しすると復活することもありますが、一時しのぎにしかなりませんし、高い故障のリスクを抱えていると言えます。
異常に発熱している
そもそもパワコンは精密機器なので熱に弱いのですが、パワコン内に熱がこもらないように小型であっても大型であってもそれぞれ独自の冷却機能を備えています。
家庭用であれば、主に通気口を設けていたりそれに併せる形でファンを備えつけることで内部の熱を外に逃がすような機能だったり、この2パターンが多いようです。
通気口にはフィルターがあり、このフィルターが目詰まりやホコリが溜まっている状態だと当然うまく冷却されないことになりますので、誤作動を起こしたり熱を逃がしきれず部品がダメになったりといったことに繋がります。
まとめ
今回はパワコンが故障してしまったらどうなるか、また故障の前に起きやすいトラブルと抑えておきたいポイントについて説明してきました。
パワコン本体の価格自体は太陽光パネルや蓄電池などの値段よりもお手頃なので、使用期間によっては修理するよりも交換した方がいい場合もあります。
とはいえやはり寿命を迎える前に定期メンテナンスを怠ったことによる交換や修理といった作業は無駄な手間や出費となるのは間違いありません。
上述したトラブルが起きていないかどうかを日常的に確認していけば、故障してしまう前に早い段階で発電ロスも極力少ないスムーズな交換や修理が出来ますし、寿命を迎えるまでパワコンを長く利用することも出来ると思います。
パワコンの交換については以下の記事で詳しく説明しているのでそちらもぜひ参考にしてみてください。
パワコンの交換はいつ頃が目安?交換に掛かる費用も合わせて紹介!
監修

エコ発事務局 太陽光アドバイザー
曽山
『誠実、スピーディーな応対』をモットーに日々エコ発を運営しています。 お客様への応対だけでなく全国に数百ある提携業者様とのやり取りをはじめ、購入者様へのキャンペーン企画やウェブサイトの改善など、皆様のお役に立てるよう日々業務に取り組んでいます。 卒FIT後の太陽光発電の活用方法など、お困りごとがございましたら、お問い合わせにてお気軽にご相談下さい。
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