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太陽光発電はエコじゃない?現状と今後の展望を冷静に分析

公開日:2022/04/14 | 最終更新日:2023/02/20 | カテゴリ:太陽光発電の基礎知識

太陽光発電はエコじゃない?現状と今後の展望を冷静に分析

太陽光発電システムは巷でたまに本当はエコじゃない、という話しを聞きます。

まず再生可能エネルギーの筆頭である太陽光発電が、なぜそういう話しになってしまうのか?

そして、太陽光発電を取り巻く現状や今後の展望を、俯瞰的に分析していきます。

それでは、今回の記事のポイントです。

今回の記事のポイント
  • 太陽光発電システムが製造から発電時、そして廃棄に至るまでに排出するCO2量は、高効率な火力発電の10分の1以下
  • 原子力発電は発電費用が安いように見えるが、放射能に関する技術も未確立のまま、将来の世代に課題を残すシステムであり、その費用は見込んでいない
  • 世界的にも太陽光発電システムは導入量が右肩上がりで加速している
  • ロシア・ウクライナ問題もあり、今後再生可能エネルギーの比率が一気に高まることは既定路線となり、その中心を担うシステムが太陽光発電システムと蓄電池になる

太陽光発電はエコではない?

巷でよく聞く太陽光発電システムはエコではない、という話しですが、おおよその話としては「発電で抑制できるCO2より、生産時に出すCO2の方が多い」といわれます。

果たして本当かどうか?結論から見ていきましょう。

(出典:環境省「再生可能エネルギー設備の特性把握」)

上図は環境省の資料の抜粋ですが、このグラフでは「直接排出」と「間接排出」という視点でのCO2排出を表しています。

直接排出は発電の際に出るCO2の量、そして間接排出は発電設備や機器を製造~廃棄するまでに出るCO2の量です。

間接排出では、ライフサイクルを表現しているため、例えば製造で原料を運ぶために使う運搬エネルギーや、廃棄の際に使うエネルギーも含まれています。

結論から見ると、太陽光発電の排出量が「38」に対して、火力発電はLNG、正式名称「Liquefied Natural Gas(液化天然ガス)」を使った高効率なタイプの発電所であっても、発電時に排出されるCO2が圧倒的に多く、「430」となっており10倍以上の開きがあります。

また、一般的な石油火力発電所であれば「738」、従来の石炭火力に至っては「1,079」と、発電時に排出するCO2が非常に多いことが分かります。

ちなみに、こちらの元々の出典は、「Life Cycle CO2 Emissions of Power Generation Technologies Estimated in FY2009」になっており、環境省以外にもNEDO(持続可能な社会の実現に必要な技術開発の推進を通じて、イノベーションを創出する国立研究開発法人)などでも信頼性のあるデータとして用いられています。

太陽光発電は目の敵にされがち?

このような客観的なデータなどが揃っていても、太陽光発電は巷ではあまりいい印象を持っていない方も中にはいます。

熱海のずさんな盛土工事による土砂崩れによる被害の件でも、付近にあったメガソーラーが風評被害を受けていますが、メガソーラーによる直接的な原因ではない、ことが判明しています。

太陽光発電はデータからも分かる通り、世界的な再生可能エネルギーの普及に伴って、最も重要な設備ではあります。

ただし、この20年ぐらいの新規事業者やビジネスでもあることから、既存のビジネス網で生計を立てている方の中には、警戒感を持っている方も多いのでは?と筆者は考えています。

原子力発電は隠れている費用が膨大

一方で、データで目立つのは原子力発電のコストの安さです。

既存の施設もあり、一見すると山林をこれ以上切り開くこともなく(人里離れた地域に建築されているので、建築時に山林を切り開いていたり、海沿いの環境を原子力施設へ変更していることは忘れてはいけない)、原子力発電が魅力なのでは?と思う方もいるでしょう。

確かに発電に関するコストは、核融合で生み出すエネルギーが膨大であることと、何かを燃やしたりしているわけではないので、発電にかかるCO2もかなり少なく太陽光より少ない結果になっています。

(出典:株式会社東京新聞社「東日本大震災・福島原発事故

ただし、この価格には原子炉の廃炉費用は含まれていません

例えば福島第一原子力発電所の事故に伴って、莫大な廃炉費用が当初の見込みから、年々増え続けています。

この負担は、東京電力自社だけでなく、国、そして国民の電気代として負担する可能性があり、まだまだ未知数です。

また、2022年時点では放射能を完全になくす技術は存在せず、原子力発電所の寿命である50年~60年が経過した後、発電を止めても核融合のエネルギーを抑え続けるための、莫大なエネルギーを必要とします。

(出典:BBCグローバルニュースジャパン株式会社「ロシア軍、チェルノブイリ原発を占拠 ウクライナは「生態系災害」の再来を警告

ロシアによる、ウクライナ進行でチェルノブイリ原発(ウクライナ呼び:チョルノービリ原発)で電源が喪失されたとなった際に、各国から集中的に非難が集まったことや、状況把握の指令が飛んでいたことで分かるように、その危険性は世界的に認識されています。

いずれにしても、原子力発電は効率だけ見れば良い電源に見えますが、廃炉費用・廃炉技術が決まっていない中、また様々な外的リスクもある中では、必ずしも世界的に推進が推奨される電源ではないことを留意しておきます。

太陽光パネルのリユース・リサイクルも

(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「太陽光パネルのゴミが大量に出てくる?再エネの廃棄物問題

現在、急ピッチで導入が進んでいる太陽光発電ですが、パネルも他の住宅設備に比べて非常に長持ちという特徴はありつつも、廃棄の問題があります。

こちらも、資源エネルギー庁が主導となってリユースとリサイクルをすすめています。

現時点での予測では2040年頃に、太陽光パネルの交換や廃棄が多くなってくる予測が立っています。

太陽光パネルのリサイクルは、フレームやガラスなどは一般的な金属と同じような扱いですが、バラバラに分離するために適正な業者でコストをかけて廃棄しなければなりません。

ただ、実際問題としては発電事業者の中には、発電コストが回収できた段階で放置する事業者なども存在しており、国としても再生可能エネルギーの普及が多くなる一方の悩みとなっています。

今は、廃棄を行うための仕組みを構築し始めており、リサイクル・リユースが促進されていく方向性になっています。

太陽光発電は世界的に右肩上がり

太陽光発電は、「安全」「自家発電」「小規模から設置できる」、この3つの観点から考えると、家庭用の再生可能エネルギーとして最適な電源であります。

つづいては、この3つの観点を解説していきます。

最も現実的な家庭用の補助電源

産業用でも太陽光発電は有効な電源となりますが、家庭用としても非常に現実的な自家発電システムとなりつつあります。

「安全」なシステム

まず1つ目の安全という観点です。

太陽光発電は自家発電を行いますが、家が倒壊したりしない限りは素材として発電を行うシステムで長寿命かつ、火などを使わないことから安全なシステムです。

稀に「発火したりするのでは?」という不安も耳にしますが、国内メーカーでの認定施工下では太陽光発電が原因の発火などは、ほとんど起きておらずその心配は一切不要です。

現在でも、新築からリフォームまで、多くの家に採用されている実績が物語っています。

もちろん、一部でずさんな工事・管理によって、大雪や台風などの際に周囲に迷惑をかけてしまうような発電所もありますが、こういった発電所への監視・指導も、国が年々規制を強化しています。

「自家発電」できるシステム

(出典:株式会社エクソル「自家消費型太陽光発電システム

そして2点目の自家発電についてです。

2020年以降、太陽光発電の売電単価は下がっていますが、一方で電力会社から通常通り購入する、買電単価は上昇の一方になっています。

太陽光発電システムは、タダで電気を自家発電して自家消費できることが最大のメリットです。

現在は、家庭だけでなく工場などの事業者でも、自家消費型の太陽光発電システムの導入がすすんでいます。

「小規模から設置できる」システム

(出典:パナソニック株式会社「住宅用 太陽光発電システム

太陽光発電システムは、自宅の屋根に小規模から搭載可能です。

一般的な発電システムは大規模な発電所が必要ですが、太陽光発電システムは各家庭の消費電力をまかなうだけの量を、屋根の形状などに合わせて設置可能です。

自分でできる地球環境への貢献として、再生可能エネルギーでは最も身近なシステムです。

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世界~日本でも太陽光発電の導入がさらに加速

この太陽光発電システムは、日本だけでなく世界で導入が加速しています。

(出典:一般社団法人日本電機工業会「太陽光発電の導入状況

世界的にも、安全かつ最も現実的に導入できる発電システムとして、世界的にみても導入が加速しています。

こちらの記事を執筆している2022年時点では、ロシア・ウクライナ問題が未解決ではありますが、ガス生産国であるロシアへの牽制が加速していく流れです。

元々、世界的には「京都議定書」「パリ協定」の内容をふまえて、先進国が率先して脱炭素の流れを加速させていますが、今後はさらに加速的に天然ガスや石油への依存度を減らしていく見込みです。

このとき、各地では太陽光発電をメイン電源、そして太陽光発電のデメリットを補うための蓄電池とのセット電源は、益々成長分野となっていく可能性が極めて高いと言えます。

産業用太陽光発電と産業用蓄電池は、既存の各メーカーが開発をすすめており、今後はさらなる低コストと大容量化、また電池の技術進化によって、よりクリーンなエネルギーがシェアを拡大していくでしょう。

まとめ

まとめですが、太陽光発電はエコではない?という観点から、客観的なデータも交えつつ、実際はCO2排出量の少なく、安全なシステムであることをお伝えしてきました。

現在、世界的にも持続可能な社会を目指すことが当たり前の世の中になってきていますが、現実的な生活を維持するために電気は欠かせない存在となっています。

太陽光発電システム、そして蓄電池は家計の助けにもなりますが、社会全体のことをひとりひとりが考えていくと、さらにクリーンな世界になっていきます。

自分達のお子さんの世代、そしてお孫さんの世代に今よりクリーンな地球で世代交代していきたいものですね。

監修

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エコ発事務局 太陽光アドバイザー

曽山

『誠実、スピーディーな応対』をモットーに日々エコ発を運営しています。 お客様への応対だけでなく全国に数百ある提携業者様とのやり取りをはじめ、購入者様へのキャンペーン企画やウェブサイトの改善など、皆様のお役に立てるよう日々業務に取り組んでいます。 卒FIT後の太陽光発電の活用方法など、お困りごとがございましたら、お問い合わせにてお気軽にご相談下さい。

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