資産運用として人気が高まる太陽光発電
公開日:2013/12/24 | 最終更新日:2022/12/26
利回りが高く、リスクの低い太陽光発電の資産運用
資産運用として土地付き分譲太陽光発電事業が注目を集めています。投資家や資産家の資産運用と言えば、株やFXなどの他に、マンション経営、駐車場経営、コンビニ経営などが一般的です。これらの資産運用と比較して、太陽光発電の売電事業は利益率が高く、リスクが低いことから注目が集まっています。
出典:ウィキペディア 日本の太陽光発電所
従来は使用して余った分だけを10年間買い取ってもらえる余剰買取制度のみでしたが、2012年7月から始まった固定価格買取制度では、10kW以上の太陽光発電設備は20年間定額で、発電した電力を全て買い取ってもらえる全量買取制度の対象となっています。
国の法律で、発電した電力は20年間定額で電力会社が買い取ることを義務付けています。買い取るためのお金は『再生可能エネルギー賦課金』という形で電気代の一部として、電気を使うすべての方から徴収します。裏を返せば、国も電力会社もお金を負担することはありません。買取の原資は国民の電気代の中に含まれています。
以上の仕組みから、太陽光発電の売電事業は
売電収益は20年間、国が法律で保証している。
買取価格は20年間定額
利益率が高く、リスクが低い
ローリスク・ハイリターンとまでは言いませんが、売電事業は利益の計算が立ちやすいのが特徴です。資金の調達と、日当たりの良い土地を確保できれば、資産運用として安定した収益が見込めます。
批判も多い?利益率が高い背景
ソフトバンク、三菱、丸紅、東芝などの名だたる大企業が売電事業に参入しているのは『プレミア価格』とも言われる高い買取価格にあります。全量買取制度の開始当初の買取価格はkW/42円。世界の基準と比べても倍以上の価格で設定されたため批判も相次ぎ、平成25年度は価格が1割程度下がり、kW/37.8円となっています。現在の価格でも利益率はかなり高くなっており、20年間で倍以上の資産となることが見込まれています。
ソーラーバブルとも言われる昨今では、他人の土地で、地主の了解も取らずに発電計画をでっち上げ、国の認可を得たうえで、権利を転売する『太陽光ブローカー』という言葉も生まれています。また、計画だけで稼働が始まらない設備に対しては経産省が注意喚起を促すなど、きな臭い話があちこちで聞こえはじめています。それだけ儲かるビジネスだと捉えている人間が多いということでしょう。
ほとんどの業者はまじめに事業を行っていますが、怪しげな業者やいわゆる悪徳業者といわれる会社が存在するのも事実です。売電事業は収益性が高いとはいえ、故障のリスクなども伴います。保証のしっかりとした、安心して任せられる優良な業者を選ぶことが重要になってきます。
なぜ太陽光発電が資産運用として注目されるのか
一般の方が融資で用意できる金額は1000万円~2000万円かと思います。それくらいの金額で始められて、土地や建物に投資して回収するビジネスモデルとしては、マンション・アパートなどの不動産経営、駐車場経営、コンビニ経営などがあります。これらの資産運用と比較して、太陽光発電事業がどれくらい収益性が高いのか参考となるよい資料があったのでご紹介します。
出典:月間「事業構想オンライン」 遊休地活用、資産運用には「太陽光発電」
一般的な資産運用と比較して太陽光売電事業が優れているポイント
- 収益性が高く、利回りが安定している
- 競合がいない
- 価格競争がない
- 問題が発生した場合の対処が容易
他の資産運用と比べて有利なポイントが多いのが太陽光発電事業の特徴です。もちろんコンビニ事業は当たれば大きな収益に結びつく可能性がありますし、その他の資産運用も同様です。ただ、太陽光発電事業は隣に他の太陽光発電事業所がオープンしても競合とはなりません。買取価格が定額で20年間保証されていることが、リスクを嫌う資産家から注目されている理由としてあげられるでしょう。
太陽光発電投資はこんな方におすすめ!
太陽光発電と他の投資案件の比較は上記しましたが、それを踏まえてどんな方におすすめか考えてみます。
投資のリスクが心配な方
他の投資と比べリスクが少なく安定しています。
- マンション投資…空室リスク・入居者トラブル・修繕費用
- 株式投資…景気に左右され、下落のリスクあり
太陽光発電にも、自然災害や故障などのリスクがありますが、専用の保険もあり、リスクヘッジが容易です。
安定した収入を得たい方
太陽光発電の場合は競合がいないことが、大きなメリットとなります。
売電価格は国の制度により保証されており、20年間一定価格で電力会社が買い取ってくれます。買取価格が変動しないため、ほぼ想定通りの収益をあげることが可能です。
自己資金なしで投資したい方
ローンを組むことが可能です。
太陽光投資は、その事業の安定性の高さから日本政策金融公庫、銀行融資、その他信販系のローンを組むことも可能です。太陽光事業用のソーラーローンを利用すれば、2000万以上のローンが可能ですので、最小0円での投資がスタートできます。
税制利用をお考えの方
消費税の還付を受けることが可能です。
発電所の購入時に課税時に課税対象事業者となることで消費税の還付を受けることが可能です。2000万円の発電所の場合、112万円程度を投資利益とは別に受けられる可能性も!メガ発提携のソーラー税理士をご紹介可能です!
しっかりと資産運用するためのポイント
・価格を抑えること
・たくさん発電すること
・補償・メンテナンスのしっかりとした販売会社を選択すること
あたりまえのことをあたりまえに行うことが一番大切です。反対に考えれば、これ以外に行うことは特にありません。
価格の目安としてはkW単価で30万円以下で設置することができればかなり収益を上げられるでしょう。とにかく価格を抑えたい場合には、海外製の安いモジュールを利用すれば、kW/25万円以下での設置事例もあります。
価格の面では、土地の取得価格もできるだけ抑える必要があります。既に所有している土地があればベストですが、持っていない場合は土地の購入、もしくが貸借が必要です。ただ、現在太陽光発電に適した土地は業者による争奪戦になっています。選定、確保は非常に難しい状況となっています。
土地を持っていない場合は、土地付きで販売している分譲型の太陽光発電もあります。面倒な手続きやメンテナンスなども全て代行してくれるため、投資案件として運用を任せたい場合は土地付き分譲太陽光発電を利用してもよいでしょう。
太陽光発電事業のリスク
いたずらや盗難のリスクもありますが、一番大きなリスクはやはり「故障」です。ちょっとした故障でも発電量が大きく低下してしまう可能性はあります。「早期発見・早期修理」に対応してくれる、安心して管理を任せられる販売会社から購入するようにしましょう。
自然災害などでモジュールが故障してしまった場合は、売電自体ができなくなってしまうため、収益が大きく下がってしまいます。売電を補償してくれる保険もあるようなので、そういった業者を選んでおくと安心です。購入の際は、きちんとした保険に入っているか、故障した場合の補償はどうなっているのか必ず確認するようにしましょう。
エコ発記事 グリーン投資減税の延長はなし、大規模設備の設置は計画的に より抜粋
故障を保証してくれることはスタンダードとなっていますが、故障している間は売電収益を得ることができません。前述の土地付き太陽光発電商品では、1日1万円を補償してくれる『売電金額補償制度』を導入している販売会社もあります。故障している間も収益を確保できるため、リスクを回避するという点でメリットが大きい補償制度です。
太陽光発電と資産運用についてのまとめ
- 太陽光発電事業は他の資産運用と比べて利回りが高くリスクが低い
- 20年間定額で買取価格が決まっているので安定した収益が見込める
- グリーン投資減税による優遇税制を受けられる
- 土地を持っていない場合には、土地付きの分譲型太陽光発電商品がある
- 故障などのリスクには保証がある。分譲商品には売電額を補償してくれるものもある
資産運用という面では法律と税制の後押しがある太陽光発電事業はかなり有望といってもいいでしょう。もちろん事業として行うにはリスクが伴いますが、その他の資産運用と比べてもリスクは格段に低いため、安定した収益を求める方に向いているといえます。