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再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)とは?

公開日:2021/04/05 | 最終更新日:2023/02/20 | カテゴリ:太陽光発電の基礎知識

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)とは?

今回の記事では、再エネ賦課金の仕組みや今後の傾向を紹介していきます。

今回の記事のポイント
  • 再エネ賦課金は法律で決まった全世帯に一律に課される金額
  • 年々値上げされており、今後も値上げ傾向はほぼ間違いなく2030年頃まで続く予測
  • 一般的な家庭では、実は約1,500円(ガス併用従量電灯)~2,000円(オール電化)再エネ賦課金として請求されている
  • ドイツと同様、今後再エネが電気代に占める割合は増え続ける
  • 再エネ賦課金を減らすためには、太陽光発電の設置が有効的

まず、再エネ賦課金とはどういったものか?の紹介からしていきます。

再エネ賦課金とは

資源エネルギー庁のホームページでの説明では

「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。

電力会社が買い取る費用の一部を電気をご利用の皆様から賦課金という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えていきます。この制度により、発電設備の高い建設コストも回収の見通しが立ちやすくなり、より普及が進みます。

(出典:経済産業省・資源エネルギー庁HP「固定価格買取制度」)

という説明になっています。

かんたんに言い換えると、太陽光発電などの再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が買い取ってくれますが、その買い取る金額の一部を電気を使っている人から集めて、再生可能エネルギーの普及を後押ししていきましょう、という制度です。

太陽光発電システムを設置していると、その家はいわゆる「発電所」として認定されます。

住宅用で主流である余剰設置(10kW未満)の場合、太陽光発電システムで発電した電気をまず自家消費して、それでも余った電気を電力会社が買い取ってくれます。

産業用と呼ばれる空き地などに並べてある太陽光発電は、発電した分全て電力会社が買い取る「全量売電(設置)」と呼ばれています(10kW以上一部・20kW以上は全て)
※2020年度以降は10kW以上の低圧・産業用太陽光発電も余剰売電となりました。

よって太陽光発電を設置している方は、いずれにしても毎月電力会社から電気を売った分の金額が振り込まれるようになっています。

その原資の一部が、この再エネ賦課金です。

この再エネ賦課金は、電力会社や地域に関係なく、全国一律の価格になっています。

推移としては年々値上がりしている

この再エネ賦課金が年々値上がりしていることはご存じでしょうか。

電気料金の明細はわかりにくく、しっかり中身まで理解して見る方は少ないと思いますので、値上がりしていたことに気づいていない方も多いです。

値上がり幅としては2021年では約15倍までになっています(再エネ賦課金が始まった2012年比)

■再エネ賦課金の単価推移表
2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
0.22円 0.35円 0.75円 1.58円 2.25円 2.64円 2.90円 2.95円 2.98円 3.36円

こちらの上の表は、再エネ賦課金の単価表です。

一見、2021年での3.36円と安い金額に見えますが、冷静に分析するとそうではありません。

(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「再生可能エネルギー固定買取価格制度等ガイドブック2021」)

これはあくまで「単価」であり、再エネ賦課金の算出方法は「使用電力量×その年の単価」となります。

世帯当たりの平均電力使用量(月)は、約360kWh(4322kWh÷12ヵ月 ※出典:環境省)ですが、これは一人暮らし等も混ざっており、ガスを併用している4人家族では概ね450kWh前後、オール電化の家庭では650kWhが平均と言われています。

450kWh使用した場合は、450kWh×3.36円(2021年)=1,512円/月

650kWh使用した場合は、650kWh×3.36円(2021年)=2,184円/月

が再生可能エネルギー賦課金として、上乗せされて請求されることになります。

約1,500円~2,000円と聞くと意外と家計に痛い出費ではないでしょうか。

この再エネ賦課金は、このように値上がりを続けて、知らない間に無視できない金額になりつつあります。

再エネ賦課金は今後も上昇傾向と予想

再エネ賦課金は、今後も引き続き上昇を続けると言われています。理由は、「電力会社が買い取っている金額が落ちないため」です。

再エネのメイン電源となっている太陽光発電では、10kWh未満の家庭用で10年間、産業用と呼ばれる全量買取で20年という長期間の固定単価での買取を国が保証しています。

そのため、特に産業用太陽光が普及してきた2012年前後からは買い取る太陽光発電が増え続けているため、下落する見込みは少ないでしょう。

(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「再生可能エネルギー固定買取価格制度等ガイドブック2018」)

産業用太陽光が一気に増えた2012年頃から見ると、年平均の伸び率として26%と急激な普及になっています。

よって、産業用太陽光の固定買取の価格が見直される20年後、最低でも2012年+20年の2032年頃までは再エネ賦課金は上昇すると見て自然ではないでしょうか。

(出典:電力中央研究所「太陽光発電・風力発電の大量導入による固定価格買取制度(FIT)の賦課金見通し」)

シンクタンク等の予想でも、2030年頃には約5円程度になると言われています。

2021年時点では平均的な家庭で約1,500円~2,000円と紹介しましたが、これが5円になると、

450kWh使用した場合は、450kWh×5円(最大想定単価)=2,250円/月

650kWh使用した場合は、650kWh×5円(最大想定単価)=3,250円/月

となってきて、年額換算では27,000円~39,000円とかなり高額な金額負担になってきます。

再エネ賦課金は、電力会社を契約して電気を使うと必ず発生するものなので、請求されないようにするためには全て自家消費を行うほかありません。太陽光発電を設置し、購入する電気が少なくなればなるほど再エネ賦課金も少なくなります。

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不公平ではないのか?

ここまでの話を聞くと、「不公平ではないのか?」「なんで太陽光発電設置していない私まで徴収されるんだ」と思う方も少なくないでしょう。

ただしこの再エネ賦課金の制度自体は、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」という法律に基づいて運用されているものです。

どこか納得できないモヤっとした気持ちにもなりますが、全世帯(一般家庭だけでなく工場や事業者の使用する電力にもかかってくる)一律に課されているものです。

また、世界的な動きとしてCO2を削減し地球温暖化を抑制することで社会全体が住みやすい環境にしていくことに、現在の技術では再生可能エネルギーが最も有効と考えられており、その普及を促進するための役割となっているわけです。

太陽光や蓄電池があると再エネ賦課金も下げることができる

再エネ賦課金は、使用電力量に掛け算で算出されます。

よって使用電力量(電力会社から買う電気)を減らすことで、再エネ賦課金の請求額も減らすことができます。

(出典:三菱電機「まずはココから太陽光発電のメリット」一部加工)

太陽光発電では発電した電気をまずは自家消費する、と上記で紹介しましたが、昼間に晴れて発電をしており、「家の中で使っている電気量」<「発電している電気量」になっている時は「電力会社から電気を買わずに自給自足状態」になっています。

それ以外にも、「家の中で使っている電気量」が発電量を上回っている時でも、電力会社からの買電量を減らしている効果があります。これは目に見えにくい効果のため、忘れがちですが重要な効果です。

時間帯別契約(例:東京電力スマートライフプランS/L)であれば、本来25.80円+再エネ賦課金3.36円=29.16円の電気を買うべきところを、0円(理論上は)で普段通り生活できるわけです。

また例えば、2kWhという電気量を家の中で使って、1kWh発電しているときも、太陽光発電を設置していなければ、その時間帯の使用料としては58.32円/hの請求額だったわけです。それを半分の29.16円にできている、という計算が成り立ちます。

よって再エネ賦課金をできるだけ買わない、防御策としても太陽光発電は有効な手段です。

エネルギーの将来展望

環境先進国ドイツの例

ヨーロッパでは環境先進国と呼ばれる国が多くあります。その中でも特に再生可能エネルギーが普及している国がドイツです。

(出典:原子力産業新聞「老獪なドイツに学ぶべき日本のエネルギー戦略 前編」)

ドイツでは、再生可能エネルギーでの電力供給量が需要に対して最大85%、平均でも約40%近くまでに到達します。再生可能エネルギーを中心にし、残りを火力発電や原子力発電などで賄っている状況で、エネルギー源を多様な方法で分散しています。

世界的にも「脱炭素」が急激にすすむ方向性は、ほぼ間違いなくその中心が再生可能エネルギーです。

(出典:ドイツ・ニュースダイジェスト「ドイツの挑戦!再生可能エネルギーと共に生きる」)

ただ、その一方でドイツでも再エネ賦課金の問題が日本と同様あります。

ドイツでは、電気料金に占める約5分の1~今後上昇し4分の1程度までになります。

ただ、ドイツでは再生可能エネルギーに対する受容度が高く国民の9割以上が、再生可能エネルギーが重要であると答えていることは、日本と大きく異なる点ではあります。

今後、再エネ賦課金自体はドイツ同様、高額になっていく方向性は同じとみられていますが、日本も再生可能エネルギーへの受容性を上げる政策・教育などが今後なされていくことを期待したいと思います。

日本も今後、太陽光発電等がないと高くなる電気代を払い続ける

このように、今後日本においても電気代は高騰する要因ばかりで、そのまま電気代を払い続けていると生涯で払い続ける電気代は相当なものになります。

太陽光発電の耐用年数は、パネルの発電量自体は徐々に経年劣化していくとは言え、約50年以上前に灯台で設置された太陽光パネルが稼働している例もあり、発電自体はメンテナンスを行うことで長期間の発電が可能です。

メンテナンス費用を気にされる方も多いと思いますが、パワーコンディショナーを中心に故障のリスク等があります。ただ、現在販売されている国内主要メーカーをはじめとして、最低でも10年の機器瑕疵保証が付帯されているメーカーがほとんどです。

修理費用に関しても、数万円~10万円以内であり、このメンテナンス費用については期間中の売電金額+自家消費している分を考慮すれば、さほど気にし過ぎる金額ではないのではないでしょうか。

それよりも、再エネ賦課金を中心とした電気代の高騰によって支払う金額の方が多くなってきており、太陽光発電や蓄電池の重要性は年々増してきています。

売電単価も下落を続けている一方で、自家消費の重要性もあがってきており、太陽光発電での電気の自家消費による再エネ賦課金削減も大きな効果があることを、今回の記事でご理解いただければと思います。

監修

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エコ発事務局 太陽光アドバイザー

曽山

『誠実、スピーディーな応対』をモットーに日々エコ発を運営しています。 お客様への応対だけでなく全国に数百ある提携業者様とのやり取りをはじめ、購入者様へのキャンペーン企画やウェブサイトの改善など、皆様のお役に立てるよう日々業務に取り組んでいます。 卒FIT後の太陽光発電の活用方法など、お困りごとがございましたら、お問い合わせにてお気軽にご相談下さい。

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