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バランスを考えたエコな家とは?

公開日:2021/11/19 | 最終更新日:2021/11/19 | カテゴリ:省エネ全般に関する記事一覧

バランスを考えたエコな家とは?

昨今主流になっている「エコ住宅」。

大手ハウスメーカーや地元の工務店まで、エコを競って高性能な住宅をPRポイントにしている会社も多く見受けられます。

2000年代に比べて、圧倒的に住宅の性能は底上げされてきている印象ですが、なかなか「私たちにとって最適なエコ」を考えてくれる会社は多くないのが実態です。

他の工務店より断熱性能や気密性能が優れている!という訴求を聞きますが、果たしてそこまで必要なのでしょうか?

今回は、地域やニーズに合った、自分の考え方に合った「エコなレベル」を探っていきたいと思います。

それでは、今回の記事の結論です。

  • 全ては「目的」と「コスト」のバランスが大事
  • 断熱性能を上げる理由を考える。
    冷暖房の効きを重視するなら、ZEH~HEAT20 G1ぐらいあれば満足度としては約90%
  • 気密性能を上げる理由はなにか?
    換気の有効換気量を上げる・壁内結露を防止するのであればC値:1.0未満で十分
  • 一般的な家庭であれば太陽光発電は5kW程度で十分。容量の大きい蓄電池を併設する場合、日中によく在宅している場合、6kW程度まで載せても良い。家で電気を使う量をかんがえて、容量バランスを考える
  • 性能を求め始めると、本当にやりたい「家づくり」ができない可能性も。

断熱性能は適度に

昨今では、UA値といった性能値での表記が一般的になりつつあるため、工務店ごとの性能を比較しやすいようになってきました。

(出典: 一般社団法人 日本サステナブル建築協会「幸せなエコライフよくわかる住宅の省エネルギー基準」)

それに伴い、どうしても更に良い性能がないと不安になったり、なにか不足しているような気がする方もいるのではないでしょうか。

ここで重要なことは、断熱性能を向上させる意味です。

住んでいる地域の気候条件にもよりますが、断熱性能を追い求めることで結局、自分はなにがしたいの?ということを冷静に考えてみましょう。

  • 光熱費を下げたい
  • 真夏も真冬も快適に暮らしたい
  • 暑い・寒いという感覚がきらい
  • 住宅性能にこだわって建築したい(数値的な満足感)

おおむね、こういった目的が考えられます。

住宅性能にこだわって、UA値を最強にしたい!という方であれば、性能を追い求めてもらえればいいのですが、それ以外の方は「断熱性能自体が目的ではない」わけです。

もちろん断熱性能を上げれば上げるほど、冷暖房にかかる光熱費は下がり、居住温熱環境は向上していきます。

ただ、断熱性能を向上させるためには「コスト」がかかります。

コストと目的のバランス

重要なポイントは、コストをどれだけかけることができるのか?という点です。

まず、光熱費を下げる目的であれば、断熱性能はそこそこにして、住宅設備にお金をかけた方が毎月の光熱費はを下げる効果は高いと言えます。

詳細は「断熱性による光熱費削減は実は大したことがない?実態を検証!」(リンク)をご覧になってください。

そして、温熱環境を快適にしたいという点は、サジ加減が個々の感じ方もあり100点満点は非常に難しいと思ってください。

(出典: NPO法人・市民化学研究室「「気温・湿度と快適度」と「着衣条件」の相関に関する考察」)

よく奥様が寒がりで、旦那様が暑がりでエアコンの設定温度争い、なんていう話しもよくありますよね。

寒がり・暑がりも様々な感覚で、温度以外に湿度も体感温度に影響してきます。

上図は、気温と相対湿度の相関関係図で、不快指数を表す表です。

湿度は断熱で解決されることはありませんので、断熱性能で体感温度をカバーできることにも限界があると言えます。

ただ、一定以上の断熱性能で最低限の寒さ・暑さの不快感を減らすことができることは事実です。

そのため、沖縄を除く一般地(5~6地域)で必要な断熱性能は、「ZEH~HEAT20 G1」グレードと考えています。

快適性に関しては、ZEHレベルを超えてくると体感的に差が感じにくくなってきます。

(出典: 経済産業省 資源エネルギー庁「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業 調査発表会2020 」)

この根拠は、上図にある通りZEH補助金を受けた方のアンケートです。

この表は断熱性能ごとに、「冷暖房の効きが悪いと感じた」という項目に対する回答です。(温暖地での6地域のみ)

夏季も冬季も、おおむねUA値が0.6W/㎡(6地域の場合)を超えていれば、約9割の方で満足している結果になっています。

確かに0.28W/㎡以下になると100%近くの満足度に近くなりますが、コストの問題も一方ではあります。

ZEH~HEAT20 G1から、さらに向上させるG2・G3グレードになってくると、光熱費への影響もかなり少なくなってくる割には、施工費・窓サッシの商品代が上がってきます。

それ以外にも外断熱を併用する、窓を面積を極力少なくする、など構造や間取りに影響を及ぼしてきます。

外断熱を行うと数十万円~約100万円(1棟あたり)のコストがかかります。

窓も一般的に高性能と言われている樹脂サッシでの複合ガラスから、トリプルガラス・さらに高断熱なタイプにすると数十万円~約100万円のコスト(1棟あたり)になってきます。

北海道などの寒冷地に関しては、HEAT20 G2グレード付近までUA値を向上させることで、快適性や光熱費の軽減効果は満足なレベルになるでしょう。

あとは工務店の標準仕様により、この金額は大きく異なりますので、一度検討中の工務店・住宅会社へ相談してみると良いでしょう。

気密性能はC値:1.0㎠/㎡未満であれば可

気密性能はC値という数値で表されます。

(出典: 株式会社ファイン・ホーム「断熱・気密のはなし」)

家の壁などでどれくらいの隙間があるか?という気密に関わる性能を、数値で表しますが、こちらも断熱と同じように、こだわってくるとキリがありません。

数値で表されると、不足していたりあっちの工務店の方が性能が良いな?と目移りしてしまいますよね。

ただ、これも何を目的にして気密性能を上げるのか、を冷静に考える必要があります。

  • 隙間風が入ってきそう?という、なんとなくの感覚
  • 換気における有効換気量(室内外の温度差・気圧差)
  • 壁内結露の心配

気密性能を上げるための目的では、上記のようなことがあげられるのではないでしょうか。

特に気密性能は、なぜこだわるのか?という点を冷静に考える必要があります。

また、気密性能は大手ハウスメーカーですら計測していない会社の方が多いです。

気密を計測していないからココの会社はダメ!と決めつけてしまうと、選択肢が絞られてしまい、残念な結果になることも考えられます。

C値:1.0㎠/㎡未満であれば可の理由

それでは気密性能を考えるのであれば、オススメのC値は1.0㎠/㎡未満です。

その理由はズバリ、換気の有効性です。

機械換気で給気および排気を行う、第1種換気であれば気密性能はそこまでこだわる必要はそこまでないかも知れません。

ただ、一般的に多い排気だけを機械換気で行う第3種換気においては、気密性能が大きく影響してきます。

(出典: パナソニック株式会社「24時間換気システム 戸建住宅用」)

実はリビングなどに付いている給気口は、外気を室内へ取り込むこと目的で取りつけられていますが、室内外の温度差が大きいと室内から室外へ向かって逆流するということを知っていますか?

また空気は密閉されていると流れをコントロールしやすいのですが、密閉されていないとコントロールがしにくいのです。

穴が空いた風船に吹き込んでもなかなか膨らまないのと同じように、住宅の気密が低いと換気がしっかりできません。

パナソニック調べでは、C値が1.5以下になることで室内外の温度差があっても換気口から給気ができるとしています。

ただC値1.5だと、真夏・真冬などで温度差が20℃ある場合、給気口からの給気量が0になるため、以上からC値は1以下がおすすめとなります。

C値が1.0あれば、壁内結露もかなり軽減することができます。

壁内結露とは、冬季に壁の中に湿気を含んだ空気が入りこみ、壁の中で冷やされて空気中の湿気が結露として壁の中を濡らします。

この湿気がカビをよぶ原因になり、ひどい場合は新築後の数年で壁の中にカビがびっしり、ということになります。

換気方法を1種換気にしたり気密を上げることで、空気の流れをしっかりコントロールすることで壁内結露のリスクを低減できます。

このように、C値を上げる理由をしっかり考えた上で、住宅会社選びの参考にしてください。

測定していない会社にはやってもららえばいいだけ

ただ、測定していない会社の方が多いのが実情です。

(出典: 日本住環境株式会社「徹底解説!気密測定の方法」)

地域差があるものの、しっかり実施している会社は全体の約1~2割程度でしょうか。

そのため「実測していない・実測したことがないから分からない」と言われる会社が多いでしょう。

ここで重要なポイントは、「こだわって住宅づくりしたいので私の家は測定してほしい」と伝えましょう。

気密性能は施工の精度に影響を受けますので、工務店側もテキトーな工事がしにくくなります。

また大工も腕のいい大工をあてがってくる可能性が高くなるので、気密性能が良くなるという点以外にもメリットがある可能性もあります。

もちろん気密測定にはお金がかかります。

約5万円~10万円程度が相場ですが、工務店側で手配してもらって入れることをおすすめします。

ご自身で手配すると、工程の段取りなどを乱す恐れがあるので止めた方がよいでしょう。

気密性能を良くするための追加工事も必要なため、追加工事費用はお財布事情を考慮しながら検討しましょう。

それら費用面のデメリットと、見ていない部分も丁寧な作業をしてもらえること・腕のいい大工が入る可能性が高くなること・工務店側への牽制になることを天秤にかけて交渉してみてください。

創エネ・蓄エネは使える分だけがオススメ

断熱性能・気密性能と同じように、太陽光発電・蓄電池も「ちょうどいい」範囲があります。

ひと昔前は、太陽光発電も載せれるだけ載せよう、という時代がありました。

載せた分だけ売電ができて回収年数が早まったからですが、2020年代以降は事情が違います。

結論から申し上げると、一般的な35坪前後の住宅では太陽光発電は約5kW前後、蓄電池は7~10kW前後がおすすめです。

自分が1日に使っている電気の「量」を知る

35坪前後の一般的な住宅では、地域差や季節差はあるものの1日の平均で15kWh(ガス併用住宅)~20kWh(オール電化住宅・平均)の電力を使います。

ご自身の電気料金の明細を、1年を通じてだいたい1日に何kWhぐらい使っているか?は見ておきましょう。

この使用量をカバーできる発電量と蓄電量があれば良いのです。

ただ、よく勘違いしがちなのは、1日の容量を全てまかなえていないとダメ?という点ですが、そんなことはありません。もちろん、容量が多ければ多いほど自給率も上がりますが、導入コストも上がってきます。

太陽光発電・蓄電池それぞれで最適な容量でいい考え方の概要を紹介していきます。

太陽光は約5kWが最適容量

太陽光発電が仮に5kW程度、屋根に載っていれば1日晴れていれば基本的に日中は、太陽光発電の電気でまかなうことができます。

昨今の新規で太陽光設置する案件は、売電価格も19円(2021年度)と安い単価になっており、自己消費する割合が高い方がオトクです。

一般的な家庭で日中、家の中で使っている電力は多くても、せいぜい2kW~3kW未満でしょう。

発電効率等もあるため、少し余裕を見て5kWもあれば十分カバーできます。

日中に在宅を多くしている、電気自動車や蓄電池を日中に充電することがある場合は、6kW程度まで載せても良いでしょう。

それ以上多く載せても、安い単価で売電に回るだけなので、あまり賢い選択とは言えません。

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蓄電池は約7~10kWhが最適容量

夕方~夜にかけて太陽光発電が発電しない時間帯は、「必要最低限だけ」蓄電池でまかうことが主流の考え方です。

在宅の有無にもよりますが、平均的に1日の使用電力のうち約3割が日中の使用量と言われています。

残りの約7割、すなわち約10kWh(ガス併用住宅)~14kWh(オール電化住宅・平均)を蓄電池でカバーする範囲となります。

ただ、深夜電力が安い時間帯別契約の場合は、蓄電池から電気を買わずとも安い深夜電力を利用した方が良いでしょう。

そのため、オール電化住宅のエコキュートの稼働分を除いた約7~10kWh前後が、蓄電池でまかなえば良い範囲となります。

こういった引き算の考え方で、自分の家にあった容量を導くことができます。

蓄電池は、太陽光があれば翌日晴れれば日中に、発電した分で回復しますので、基本的に1日で使い切る分だけあれば普段使いとしては十分になります。

雨天が続く梅雨時などは、あまり活躍できないかも知れませんが、そういった場合はリモコンで、深夜電力で充電するモードに変更もできます。

まとめ

SDGsの考え方が、日本にも普及しつつあります。

個々の家庭での自給率を上げることにより、持続可能な社会へすすんでいくと共に、災害にも強い住宅・街づくりができてきます。

断熱・気密・創エネ・蓄エネはそれぞれで建築時にコストがかかります。

それらのコストアップする金額、そしてその効果のバランスを見極めて様々な取捨選択ができるようになると、後悔が少なく自己満足で終わらない家づくりができるのではないでしょうか。

監修

監修

エコ発事務局 太陽光アドバイザー

曽山

『誠実、スピーディーな応対』をモットーに日々エコ発を運営しています。 お客様への応対だけでなく全国に数百ある提携業者様とのやり取りをはじめ、購入者様へのキャンペーン企画やウェブサイトの改善など、皆様のお役に立てるよう日々業務に取り組んでいます。 卒FIT後の太陽光発電の活用方法など、お困りごとがございましたら、お問い合わせにてお気軽にご相談下さい。

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